岡倉天心記念賞

2020年度 「岡倉天心国際賞

ケント・カルダー(ジョンズホプキンズ大学SAIS<高等国際関係大学院>副学長・ライシャワー東アジア研究所所長) が岡倉天心国際賞を受賞され、先生より国際アジア共同体学会年次大会では先生よりメッセージが送られました。

2020年度 「岡倉天心学術賞」

国際アジア共同体学会年次大会にて岡倉天心学術賞は小原雅博先生(東京大学大学院法学研究科教授)が受賞され、授賞式と記念講演 「コロナ衝撃をどう生き抜くか」 がありました。

七回「岡倉天心記念賞」受賞者発表

2019年度 第七回岡倉天心賞受賞者が決定いたしましたので発表いたします。

【岡倉天心最優秀賞】

近藤大介(ジャーナリスト、講談社『週刊現代』編集次長)
主要受賞対象作品:
『ファーウェイと米中5G戦争』(講談社+α)

受賞について:近藤大介氏は御著『ファーウェイと米中5G戦争』にて、直接取材でファーウェイの実像に迫ることにより、日中関係についても多くの読者の眼を開かす貴重な情報を提供されました。


【岡倉天心国際賞】

小松昭夫((財)人間自然科学研究所理事長、小松電機産業株式会社代表取締役)
受賞内容:
小松昭夫氏は革新的なビジネスを展開される一方、長年「戦後責任」のお考えの下、アジアの平和と共生のため国際的に目覚ましい活動をされてきました。折しも、本年は朝鮮三・一独立運動、中国五・四運動より100年、弾圧と侵略でもってこれに応えた日本の過去を深く振り返らねばなりません。本学会は小松昭夫様のご業績を今こそ広く社会に周知させねばならぬと考え、岡倉天心国際賞をお贈りいたします。

第六回「岡倉天心記念賞」受賞者・作品発表

2018年度第六回岡倉天心賞受賞者が決定いたしましたので発表いたします。

【岡倉天心奨励賞】

徐涛(愛知大学国際中国研究センター研究員)
主要受賞対象作品:
『台頭する中国における東アジア共同体論の展開ー戦略・理論・思想ー』(花書院)

推薦文:中国の東アジア共同体論に関する研究の大半は、2000年代以降に見られる中国の東アジア地域外交の現象面に集中し、それを根底で支える知の世界、言説の世界の広がりに十分な注意を払ってきてはいない。
こうした先行研究の不足を踏まえ、本書は、外交戦略、国際関係理論、歴史・思想という三つの視座から現代中国の言説空間において展開されている東アジア共同体論/東アジア論を分析し、現代中国における立体的な東アジア像の提示に努めた。
本書は、外交戦略、国際関係理論、思想という学際的な観点から膨大な中国語文献を分析し、中国における多面的な東アジア論およびその相関関係を浮き彫りにした。本書が論証したように、戦略、理論、思想という三つの異なる領域/次元における中国の東アジア論は互いに内在的相互作用/規定の関係を有しつつ、いずれも中国における新たな自己像と世界像の模索を反映するものである。
本書はアジア共同体の形成に重要な示唆を与えるものであり、岡倉天心賞にふさわしいと評価し、推薦する。
(推薦者:鹿児島大学教授・学会理事 木村朗)


【岡倉天心記念賞】

後藤康浩(亜細亜大学都市創造学部教授)
主要受賞対象作品:
『アジア都市の成長戦略』 (慶応義塾大学出版会)

推薦文:本書は、アジアの発展の拠点として「都市」に着目した点である。地政学を超えた都市地経学を提示し、「ジオ・アーバノミックス」と呼んだ点に独創性がある。これにより、国ではなく、「都市」からのアングルでしか見えないアジアの競争戦略をとらえる。今世紀は都市が国家を先導し、経済構造を変え、成長を加速する時代に到達したと認識する。本書の特徴的な章が第5章である。外資誘致による産業集積形成が、輸出加工区、自由貿易区、経済開発区を軸に形成されたと指摘する。まさにこの点にアジアの成長戦略の原点があると評者も同感する。本書ではそこからアジアの「都市間競争の構図」を導き、都市の競争力のポジショニングを鮮明にする。更に、著者の32年間のジャーナリストの経験を生かすことにより、最終章の第7章でアジアの「都市力」を生き生きと伝えている点で感銘を受け、学ぶところが多々ある。(書評・推薦文:朽木昭文学会理事長)


【岡倉天心国際学術文化賞】

林敏潔(南京師範大学教授。博士)
主要受賞対象作品
林敏潔教授著、鷲山恭彦東京学芸大学前学長監修(万葉舎刊)
『日本と中国の大学生たちのキャンパスライフ 日・中大学生の価値観比較』1
『グローバル時代の日本と中国の若者たち 日・中大学生の価値観比較』Ⅱ

推薦文:林敏潔教授は、1990年代に来日以来、日中両国間の平和友好関係の展開に向けて、特に表記に代表される学術面で顕著な業績を上げられ、同時に日中教育民間外交面でも多様な活動に尽力されてきた。
同氏の学術国際面での業績が、「アジアは一つ」の理念の下、世界平和友好とアジア文化交流に尽力された国際人・岡倉天心の思想と業績を体現する国際学術文化賞に値するものと判断し、ここに国際アジア共同体学会を代表して、林敏潔教授に、上記学術文化賞を授与することを決定報告するものである。(推薦者:中川十郎学会前理事長)

第五回「岡倉天心記念賞」受賞作品

審査委員会のもちまわり審査により、下記の著書/著者が受賞いたしました。

1、最優秀賞:『習近平の夢』矢吹晋(横浜市立大学名誉教授)、花伝社

【推薦文】同著は世界的な視野で中国のリーダー習近平主席の「夢」を解析し、特に米中関係の推移に対する検証を通じて両国間の奇妙な共存関係を浮き彫りにし、「チャイメリカ年表」をおそらく史上初めて作成した。南シナ海問題、AIIB問題などにおいて日本が誤った対応を重ねたことも国際法、国際関係の角度から鋭く指摘し、中国の勃興、朝鮮半島のありうる激変などを含むアジアの行方に日本は何をすべきかを考える上で啓発に富む好著である。ゆえに最優秀賞に推薦した。(朱建榮:学会副理事長、東洋学園大学教授)

2、学術奨励賞:『空洞化と属国化』坂本雅子(名古屋経済大学名誉教授)新日本出版

【推薦文】本書は、日本経済が長期停滞から抜け出せず、国内総生産の上昇が進まない中で、日本企業の海外進出が急速に進み、海外設備投資が急増している状況を具体的な事実をもとに実証的に論じた書である。親企業のみならず下請け企業も海外進出するようになり、80年代に日本を世界最大の債権国に押し上げた輸出力が急速に落ち込み、国内製造業の就業者数や出荷額も減少し、産業空洞化が進んでいる。
この書では、そうした日本経済の停滞の要因を産業の空洞化とアメリカへの従属化に求め、具体的な資料を駆使しながら詳細に分析を進めている。産業の空洞化として注目される産業として、電機産業と自動車産業を取り上げ、それら産業の海外展開による競争力の低下について、各社の経営戦略まで立ち入って分析し、現在、日本政府と大企業が力を入れている安全保障政策と一体となったインフラ輸出についても、その危険性を説得的に議論している。
この書では、アメリカ政府による日本に対するさまざまな要望が、日本経済の停滞に導いたことについて、具体的事実に基づいた議論が進められている。1994年から毎年取り交わされることになった「要望書」の内容に沿って実行されたさまざまな規制改革が、日本の経済社会システムをグローバル資本に都合のよいように改変してきたことは周知の事実だが、本書では、日本経済の米国流「機関投資家資本主義」への転換が、日本企業のかつての競争力をそぎ、ひいては日本経済の停滞を招いた要因となったことも説得的に論じられている。グローバル化と米国への従属が経済の停滞を招いた以上、それからの脱却は、日本のモノづくりの技術を生かしながら、自立的な産業構造の構築を目指すことによってなされるべきであろう、本書では、各国政府、外務省、民間有識者らの共同によって構想され、現実化しつつあった「東アジア共同体」について、「戦後の長きにわたり米国による戦争、介入、戦略に翻弄され、また社会主義国と資本主義国という分断で反目を強いられてきたアジアが、はじめて協力・団結して一致した協調体制を築こうとした画期的な動きでもあった」(本書644㌻)という積極的評価を下している。
本書を、国際アジア共同体学会第5回岡倉天心賞につよく推薦したい。(萩原伸次郎:学会顧問、横浜国立大学名誉教授)

第四回「岡倉天心記念賞」受賞作品

■岡倉天心記念賞最優秀賞
AIIBの発足とASEAN経済共同体(晃洋書房) 著者:唱新

■岡倉天心記念賞翻訳賞
1、最後の「天朝」毛沢東・金日成時代の中国と北朝鮮 (岩波書店) 著者:沈志華 翻訳:朱建栄

2、莫言の文学とその精神・莫言の思想と文学(東方書店) 翻訳:林敏潔・藤井省三

第三回「岡倉天心記念賞」受賞作品

17通の単著、編著、論文の応募がありました。第一次審査を経て審査を担うISAC幹部により以下、最優秀賞及び奨励賞が発表されました。

■最優秀賞白井聡氏『永続敗戦論』(太田出版)、『「戦後」の墓碑銘』(金曜日)

■奨励賞・堀内弘司氏『中国で生きる和橋たちーそのトランシナショナルなビジネス・生活ー』(桜美林大学北東アジア総合研究所発刊)

・張剣波氏「よりよい共生のために:在日中国人ボランティアの挑戦」(日本僑報社発刊)

第一、二回「岡倉天心記念賞」受賞作品

第二回(2012年)
鈴木隆 作新学院大学 経営学部、准教授(現)名古屋学院大学 法学部、准教授
著書タイトル:鈴木隆(単著)『東アジア統合の国際政治経済学 ―ASEAN地域主義から自立的発展モデルへ―』国際書院、2011年。
論文要旨(「BOOK」データベースより):
国際システム下における途上国の発展過程を、とりわけASEANを中心に国家・地域・国際システムの各レベルからリンケージ的手法を用いて分析し、見えざる「覇権と周辺」構造への挑戦でもある東アジア地域統合の可能性を追う。

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